my heart
立ち止まった7年目
開業から7年。 日々の忙しさに追われ、気づけば私は体も心も限界に達していました。 立ち上がることさえ苦しく、頭では「行かなきゃ」と思うのに体が動かない。 職場へ向かう気持ちはあるのに、足が前に出ない。 このままでは、お店を続けられないかもしれない──。 そんな恐れが、心の奥に静かに広がっていました。 どこかで私は、“ひとりきりの経営者”になっていたのだと思います。 誰にも頼れず、強く見せながら、心の奥ではいつも不安を抱えていました。 けれど、ふと視線の先にいたのは、変わらず私を見つめる愛犬。 ご飯をねだり、そっと寄り添い、ただ私のそばにいてくれる。 その温もりが、止まっていた時間を少しずつ動かしてくれました。 そして気づきました。 私を支えてくれているのは、ワンコたちだけではない。 お客様、スタッフ、そして関わってくださるすべての人たち。 その“人の想い”に支えられて、私はここまで歩いてこられたのです。 人に傷つき、人に救われ、人に育てられてきた。 そのすべてが、今の私を形づくっています。
my heart
立ち止まった7年目
開業から7年。 日々の忙しさに追われ、気づけば私は体も心も限界に達していました。 立ち上がることさえ苦しく、頭では「行かなきゃ」と思うのに体が動かない。 職場へ向かう気持ちはあるのに、足が前に出ない。 このままでは、お店を続けられないかもしれない──。 そんな恐れが、心の奥に静かに広がっていました。 どこかで私は、“ひとりきりの経営者”になっていたのだと思います。 誰にも頼れず、強く見せながら、心の奥ではいつも不安を抱えていました。 けれど、ふと視線の先にいたのは、変わらず私を見つめる愛犬。 ご飯をねだり、そっと寄り添い、ただ私のそばにいてくれる。 その温もりが、止まっていた時間を少しずつ動かしてくれました。 そして気づきました。 私を支えてくれているのは、ワンコたちだけではない。 お客様、スタッフ、そして関わってくださるすべての人たち。 その“人の想い”に支えられて、私はここまで歩いてこられたのです。 人に傷つき、人に救われ、人に育てられてきた。 そのすべてが、今の私を形づくっています。


失敗の中で見失ったもの
「ワンコのために」という想いが、私の原動力でした。 その一心で、あれもこれもと取り入れていきました。 ワンコに良いと思うことは、すべてやる。 けれど、気づけば本当に大切なことが見えなくなっていました。 方向性が散り、想いがぼやけ、 お客様に本当に伝えたかった“心”が届かなくなっていたのです。 その結果、信頼を十分に得られない場面も増えていきました。 今ならはっきり言えます。 信頼を失うことほどの失敗はない。 どんな努力よりも、信頼こそがすべての土台なのです。
失敗の中で見失ったもの
「ワンコのために」という想いが、私の原動力でした。 その一心で、あれもこれもと取り入れていきました。 ワンコに良いと思うことは、すべてやる。 けれど、気づけば本当に大切なことが見えなくなっていました。 方向性が散り、想いがぼやけ、 お客様に本当に伝えたかった“心”が届かなくなっていたのです。 その結果、信頼を十分に得られない場面も増えていきました。 今ならはっきり言えます。 信頼を失うことほどの失敗はない。 どんな努力よりも、信頼こそがすべての土台なのです。
傷ついた出来事、忘れられない学び
当時、まだ珍しかった「フリーでのお預かり」を導入していました。 ケージに入れず、自由に過ごせる空間。 それは、犬たちの社会性を育むための大切な場だと信じていました。 しかしある日、ワンコ同士のトラブルが起こり、一方が怪我をしてしまいました。 丁寧に説明し、誠意をもって対応したつもりでしたが、 飼い主様から「なぜフリーで預かるのか」と問われたとき、言葉が詰まりました。 理由は、たったひとつ。 「すべてはワンコのため」──。 けれど、その“信念”を支えるはずの「健康で安全に預かる」という前提を、 私は一瞬、見失っていたのです。 そしてもうひとつの過ちは、 長く信じてくださっていた飼い主様への“言葉の不足”でした。 心では伝わっていると思い込んでいた。 でも、言葉にしなければ届かない想いもある。 結局、その飼い主様とはお話しできないまま、 ワンコにも会えないまま、月日だけが流れました。 今でも、その子のことを思い出します。 もうシニアになっている頃でしょう。 元気でいてくれると信じています。 あの出来事が、私に“人の大きさ”を教えてくれました。 誠実さとは、言葉にする勇気。 優しさとは、伝える責任。 そして、信頼とは、求めて得るものではなく、 行動の積み重ねの中で静かに“成っていく”もの。
傷ついた出来事、
忘れられない学び
当時、まだ珍しかった「フリーでのお預かり」を導入していました。 ケージに入れず、自由に過ごせる空間。 それは、犬たちの社会性を育むための大切な場だと信じていました。 しかしある日、ワンコ同士のトラブルが起こり、一方が怪我をしてしまいました。 丁寧に説明し、誠意をもって対応したつもりでしたが、 飼い主様から「なぜフリーで預かるのか」と問われたとき、言葉が詰まりました。 理由は、たったひとつ。 「すべてはワンコのため」──。 けれど、その“信念”を支えるはずの「健康で安全に預かる」という前提を、 私は一瞬、見失っていたのです。 そしてもうひとつの過ちは、 長く信じてくださっていた飼い主様への“言葉の不足”でした。 心では伝わっていると思い込んでいた。 でも、言葉にしなければ届かない想いもある。 結局、その飼い主様とはお話しできないまま、 ワンコにも会えないまま、月日だけが流れました。 今でも、その子のことを思い出します。 もうシニアになっている頃でしょう。 元気でいてくれると信じています。 あの出来事が、私に“人の大きさ”を教えてくれました。 誠実さとは、言葉にする勇気。 優しさとは、伝える責任。 そして、信頼とは、求めて得るものではなく、 行動の積み重ねの中で静かに“成っていく”もの。
今、心から思うこと
長い時間をかけて、私はようやく気づきました。 プティパを育ててきたのは、私ひとりではないということを。 一緒に働いてくれたスタッフたち。 支えてくださるお客様。 そして、そばで寄り添うワンコたち。 そのすべての存在が、私の人生を形づくってくれたのです。 これまで私は、どこかで「経営者」と「従業員」という線を引いていました。 仲良くしていても、どこかで“役割”として関わっていたのかもしれません。 でも、もうその距離はいらない。 私はこれからの人生を、 仲間として、身内のように、共に生きる人たちと歩んでいきたい。 喜びも苦しみも、同じ場所で感じ、分かち合える関係でいたい。 責任を分け合い、成長を支え合い、 そして何より、“人として”尊敬し合える関係でいたい。 お店という場所は、経営の場ではなく、 命と人が出会い、心が育つ場所。 スタッフも、お客様も、ワンコも、みんなその輪の中にいる。 だから私はもう、スタッフを“従業員”とは呼びません。 そしてお客様も“取引相手”ではありません。 共に支え合い、共に喜び、共に歩む“家族のような存在”です。
今、心から思うこと
長い時間をかけて、私はようやく気づきました。 プティパを育ててきたのは、私ひとりではないということを。 一緒に働いてくれたスタッフたち。 支えてくださるお客様。 そして、そばで寄り添うワンコたち。 そのすべての存在が、私の人生を形づくってくれたのです。 これまで私は、どこかで「経営者」と「従業員」という線を引いていました。 仲良くしていても、どこかで“役割”として関わっていたのかもしれません。 でも、もうその距離はいらない。 私はこれからの人生を、 仲間として、身内のように、共に生きる人たちと歩んでいきたい。 喜びも苦しみも、同じ場所で感じ、分かち合える関係でいたい。 責任を分け合い、成長を支え合い、 そして何より、“人として”尊敬し合える関係でいたい。 お店という場所は、経営の場ではなく、 命と人が出会い、心が育つ場所。 スタッフも、お客様も、ワンコも、みんなその輪の中にいる。 だから私はもう、スタッフを“従業員”とは呼びません。 そしてお客様も“取引相手”ではありません。 共に支え合い、共に喜び、共に歩む“家族のような存在”です。


our hearts
犬と人、そして
“想い”でつながる場所
思えば、あの苦しかった日々も、失敗の連続も、
誰かの支えがあったから乗り越えられました。
犬が、そして人が、私を立ち上がらせてくれた。
だから今度は、私が支える番です。
犬と人、そしてスタッフ。
すべての“存在”が心地よく生きられる場所をつくりたい。
そのために必要なのは、完璧さではなく、人としての深さ。
技術は磨ける。
でも、人の温度は、育てなければ育たない。
プティパは、そんな「人の力」で続いていくサロンです。
人が人を支え、想いが続いていく
私はもう一人では進まない。
犬と人、そして仲間と共に。
すべての“存在”が支え合い、互いに育ち合う場所をつくる。
それが、これからのプティパです。
our hearts
犬と人、そして
“想い”でつながる場所
思えば、あの苦しかった日々も、失敗の連続も、
誰かの支えがあったから乗り越えられました。
犬が、そして人が、私を立ち上がらせてくれた。
だから今度は、私が支える番です。
犬と人、そしてスタッフ。
すべての“存在”が心地よく生きられる場所をつくりたい。
そのために必要なのは、完璧さではなく、人としての深さ。
技術は磨ける。
でも、人の温度は、育てなければ育たない。
プティパは、そんな「人の力」で続いていくサロンです。
人が人を支え、想いが続いていく
私はもう一人では進まない。
犬と人、そして仲間と共に。
すべての“存在”が支え合い、互いに育ち合う場所をつくる。
それが、これからのプティパです。


